資料NO. : 9−02−08 |
資料名 : 「ダグラス・ラミス講演会: 平和を紡ぐ旅 in 千葉」 〜2002年8月ちば・いちはら巻頭言〜 |
制作者 : ちば・いちはら Ms.F.H. |
制作日 : 2002/08/01 |
ダグラス・ラミスさんは、「テロリスト」に対する戦争には終わりがない。軍事戦略がないという。戦争をするには敵の領土があり、そこへ入って敵国民を絶望させ政権をとるもの。ところが「テロ」だとその相手がない。そのためにアメリカは「テロリスト」からアフガニスタンに敵を変えた。アフガニスタンは「ラディンである証拠がなければ渡さない、「イスラム教の国であっても交渉する」と言ったがアメリカはタリバン政府とも交渉せず戦争を始めた。 タリバンは戦争には負けたが、テロに対しては終わっていない。今、米軍はソマリヤやフィリピンに行っている。イラクへの侵略を狙っているようだ。「今までアメリカは先に攻撃をしなかった。しかしこれからは違う」と言っている。 しかし、これは国際法違反、戦争犯罪で平和を乱すこと。 アメリカは今『危機状態』。日本で言う『有事』。大統領令で、「テロリスト容疑者は特別軍事裁判で裁く」と。アフガニスタンで捕まったアルカイダ容疑者又はタリバン兵、この9割は米軍の檻の中にいる。捕虜であれば裁けば国際法違反になる。捕虜には食べさせたり薬をあたえたりして国に返す義務がある。これはジュネーブ協定で決まっている。そして、テロリスト容疑者は犯罪容疑者でもない。犯罪容疑者であれば陪審制裁判に付さねばならない。 しかし、テロ容疑者には弁護士にも会わせない。判事が軍人であったり、罪が国家機密に関することで、その証人が「スパイ」のために本人や弁護士の前で証言することができなかったり、顔を見られると困るので公表されなかったり、テロリスト容疑者はこのように容疑者のうちから「権利」を奪われている。「有罪判決が出るまでは無罪として扱う」が基本だがテロ容疑者は別。一度「テロリスト」とされると社会的にも別の世界に。 空襲もテロです。レストランに爆弾を入れるのと同じ。もちろん「核」も。こう、ダグラス・ラミスさんは断言しました。そう聞くとアメリカは今までどれくらい「テロ」をしてきたのでしょうか。 政治学法則では『政治用語をあいまいに使おうとしている時は何かを隠している』とき。これはアメリカだけでなく日本でもいえること。政治学者のダグラス・ラミスさんの言葉にはほんとに重みを感じる。彼ならではの視点で私たちにもわかりやすく話をしてくれました。 本当は有事法制についてももっと聞きたかったけど、この講演でアメリカがとんでもない戦争を始めたということが良くわかった。私たちは同じ人間として一日も早くこんな戦争が終わるように努力したいと思った。 * この講演を聞かれた方のお便りを頂きました。
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掲載:2002/09/02